最近ではこの業界以外のところでもよく聞くようになりました。
関連する専門書もすでに多く出版されています。
...が、正直実感としてそういう動きを(なんちゃって)ITエンジニアとしては
まだとらえきれておりません。
この言葉は『Web 2.0』とおなじで包括的な概念と言えます。
具体的には『ネットワーク・コンピューティング』とか『グリッド・コンピューティ
ング』などと従来呼ばれていた概念を統合し、さらに発展させたものという
ことになります。
例えば...、駅探、日本気象協会、なんてのはよくできてると思います。
このなかで『駅探』の機能で言えば、わたしが事務員をやっていたときは
『駅すぱあと』という有料ソフトを職場のパソコンにインストールすることに
よって実現できたのでした。このような使い方をするコンピューターを『ファ
ットクライアント』と呼びます。
しかし、運賃の改定があったり、想定外の運賃体系が登場するなどしてバ
ージョン・アップの必要に迫られたりすると、その都度担当者はすべてのク
ライアント・マシンに環境を設定しなおさなければなりません。
そこで登場するのが『HTMLクライアント』です。
クライアント・ソフトにWebブラウザを使うことによってネットワークを通じて
HTMLファイルを表示することができ、しかもプログラムを使って双方向に
通信することも可能になりました。
しかし、ご存知のように(Flashなどを使わない)単純なHTMLだけで表現
した画面は表現力と操作性が乏しいものになってしまいます。
また、異なるブラウザで同一の表示が期待できないというブラウザの互換
性の問題も生じます。
そこで今度はAjax、Flashなどを使った『リッチ・クライアント』の登場です。
これによりHTMLクライアントの弱点である表現力や操作性の乏しさは解
消され、また、クライアント・サイドで入力処理プログラムを動かすことによっ
てサーバーへのアクセスを最低限におさえることも可能になります。
また、Ajaxではまだまだ大きな課題ですが、Flashではブラウザ互換の問
題はほぼ解消できます。
しかし今度は別の問題が出てきます。
すなわち高度な表現力や操作性を持つユーザー・インターフェイス(以下
UI)の制作とそこから得られる入力データを処理するプログラムのつじつま
が合っていなければなりません。
HTMLクライアントでは入力フォームをつくる作業などはプログラマーが片
手間でやるような感じでUIの表現力や操作性はあまり考慮に入れられない
傾向がありました。しかしリッチ・クライアントを強く意識するならUIにデザイ
ナーズ・マインドが含まれていなければなりません。
結論としてクラウド・コンピューティングとリッチ・クライアントという概念は密
接に関わってくると言えると思います。このふたつの概念は今後のウェブ技
術の発展の両輪を担っていると言えるのではないでしょうか。