サッカー嫌いの少年

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わたしの育った町はサッカーが盛んで、小学生で野球をやっている子どもは
ほんの一部だった。
ましてやわたしの通う小学校ではソフトボールくらいしかやっていなかった。
わたしは野球のピッチャーがやりたいのに、ソフトボールのピッチャーで満足
できるはずがない。結局中学になるまで野球経験はゼロだった。
これは最終的に大きなハンディになった。
投手というのは非常に経験がものを言う。なのに小学校時代本格的にやれ
るスポーツはサッカーしかなかった。
そのくせ変にキーパーとしての能力が認められ、"飛び級"で5年次に町の選
抜チームに送り出された。
もともとそんなにサッカーに興味がなかったのだが、それでますますサッカー
が嫌いになった。

いま考えればぜいたくなことだが、もしあのまま選抜チームでキーパーの練習
をやっていたら、中学でもサッカーをやっている流れになっていたかもしれな
い。
しかし、当時のわたしには野球でピッチャー、それで甲子園を目指す、そういう
考えしかなかった。
だから自然と選抜の練習には行かなくなった。ひょっとしたら野球のピッチャー
よりサッカーのキーパーの素質のほうがあったのかもしれない。

そして大人になって純粋な気持ちでサッカーを観ることができるようになると、
めちゃくちゃおもしろいスポーツじゃないかと再発見するのだった。
そして実際にプレーしてみても、だてに"サッカーの町"で育っていない。体がち
ゃんと動くのである。
それに実際にプレーしていなくても、テレビやスタンドで観戦してきたので選手
としての動き方が理解できているので、戦術的な動きがもともと染み付いてい
るセンスにプラスされ、ブランクがあるにもかかわらず、学生のときより明らか
にうまくなっているのである。

しかし、残念ながらこのときわたしの体はすでにオッサンになっていた。
この体では体力面でフルコートのサッカーはハードすぎたのであった。

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このページは、nissyが2009年8月12日 23:30に書いたブログ記事です。

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