無謀な挑戦

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浜田剛史が世界に挑戦した試合を観たことがあるだろうか?
ゴングと同時にグローブも合わせずに攻め込んだ浜田。初めから12ラウ
ンド闘うつもりなどないようだった。
相手はカウンターのうまいテクニシャンで、しかもKO率も驚異的に高い。
この戦法はあまりにも無謀に見えた。

しかし浜田陣営には計算があった。というより浜田は右膝に爆弾を抱えて
おり、とても長丁場を闘える状態ではなかったのだ。
浜田自身も「二度と通用しない」と言っていたこの作戦だが、じつは浜田の
怪我の具合などを総合的に考えて"最も合理的な戦法"だったのだ。
もし浜田があの戦法をとっていなかったら、おそらく中盤以降は一方的な展
開になっていただろう。あるいはKOされていたかもしれない。

ファイタータイプの選手はただやみくもにラッシュしているだけだと思ったら
大まちがいである。浜田がいかに考えたボクシングをしていたかは彼のボ
クシング解説を聞けばわかるだろう。
ファイティング原田はポーン・キングピッチ戦で観せた"狂った風車"と呼ば
れたラッシュ戦法ばかりがとり立たされるが、相手の懐に入るのがじつにう
まかった。ただやみくもにラッシュするだけであの"黄金のバンタム"エデル
ジョフレに勝てるわけがない。むしろボクシングの組み立て自体はボクサー
タイプの選手のほうが単純なような気がする。

話を戻すと、一見無謀に見えたあのときの浜田の闘い方にはじつは合理的
な裏づけがあったということだ。
成功する確率は低いにせよ、あの戦法は考えに考え抜いた末のもっとも成
功する可能性の高かった闘い方だったのだと思う。

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このページは、nissyが2009年8月 3日 23:00に書いたブログ記事です。

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