むかしおぎやはぎがまだそれほど世間一般に知られていないころ(02年)
の彼らの単独ライブで「エンヤしか聴かない殺し屋」という設定の役を矢作
がやっていた。
そのころはようやく日本でもエンヤというアーティストのイメージが一般的に
なったころだと思う。
待ち合わせの店で携帯の着信音が鳴るのだが、それがエンヤの『Book
Of Days』という曲だった。
わたしはけっこうむかしにエンヤにハマっていた時期があり、反射的に笑っ
てしまったのだが、まわりの観客はだれも笑っていなかった。
というのも、この曲は91年発売の『Shepherd Moons』というアルバムの
収録曲で、当然とくにエンヤへの思い入れのない客がほとんどのお笑いラ
イブで彼女が日本でポピュラーになるそうとう前のこの曲に反応があるは
ずはなかったのである。
しかしわたしはそこにおぎやはぎなりのこだわりを垣間見たような気がする。
ほとんど自己主張しない彼らが、「このセンス解れよ」という無言のアピール
を込めて放った選曲のような気がするのだ。

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