準決勝でみごとスペインの攻撃的サッカーを封じたアメリカが、あわやブ
ラジル相手に大金星を挙げそうになった。
サッカーというスポーツは世界的にみても戦術的には非常に"能動的"だ
と思う。
めざすサッカーのスタイルは千差万別だが、基本的に「どういうサッカー
がしたい」という理念から戦術が組み立てられているような気がする。
ブラジルやスペインのような攻撃型のチームはもちろん、かつてヨーロッ
パを制したレーハーゲルのギリシャも「こういう風に守りたい」という理念を
具現化させ、100年に1度あるかないかの奇跡を起こした。
しかし、アメリカはなにかちがう気がするのだ。そこにはなんとなくNFLや
NBAの匂いがわたしには感じ取れる。どういうことかというと、相手チーム
の戦術・特徴にあった最適な戦術を相手ごとに臨機応変に当てはめてい
るような気がするのだ。
それはアメリカサッカーの伝統のようにもみえる。かつて94年WCで優勝
候補コロンビアと対戦したアメリカはパスの出どころであるバルデラマを封
じることでリンコン、アスプリージャといった強力な攻撃陣を機能させなかっ
た。今回もブラジルの"伝統的な弱点"、上がったサイドバックの裏をつくと
いう作戦が功を奏した。
もちろんどのチームもそれくらいのことは狙っているだろうが、アメリカほど
ソフィスティケートされてはいないと思う。だから明らかに個々の力で劣る
相手といい勝負ができたのだと思う。
最後はブラジルの"戦術を超えた"個人技にやられた感があるが、おそら
く来年の本番もアメリカは怖い存在になるだろう。

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