先日BSで『スリラー・イン・マニラ』の特集をやっていた。
75年におこなわれた、モハメド・アリ vs ジョー・フレージャーのラバーマッ
チ(第3戦)である。
わたしはアリが嫌いだ。ぶっちゃけひととして最低だと思う。
どんなに強くても、どんなに容姿が優れていても、自分の言動でひとを傷
つけることをなんとも思わないにんげんを好きになることはできない。
むごいことだが、確かにいまの彼の姿は若いころの報いなのかもしれない。
対照的にフレージャーはかっこよかった。いまでも男前だ。
フレージャーはもともと左利きだ。だから左フックが得意なのだ。
しかしサウスポー(左構え)で、しかも破格の破壊力を秘めた左パンチを持
っていたら対戦相手が見つからないからオーソドックス(右構え)にしたのだ
という。もしサウスポーだったらどんなボクサーになっていたのだろう?
この試合はヘビー級史上に残る名勝負になった。あのスタイリッシュなアリ
がフレージャーの挑んだ消耗戦になりふり構わず付き合ったのだ。
真昼のマニラのリング上で闘うふたりはもはやイスラム教徒でも黒人優越
主義者でも、またゴリラでもアンクル・トムでもなかった。
ただグローブをつき合わせ、思いっきり殴りまくるふたりの大男であった。
これはボクシングの最重量級の試合の話。明日は逆に最軽量級(当時)の
話でもしようかな?

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