ヘリウムガスを吸い込むと声が高くなるが、これはヘリウム中での音
速が通常の大気中より速いからである(ヘリウム分子(He)が小さく
て動きやすい分、音を伝える速度が速い)。これはわりと簡単な原理。
それではちょっと角度を変えて、なぜヘリウムガスは吸い込んでも安
全なのか? 厳密にはヘリウム100%のガスを吸うのは窒息の恐れ
があるため危険である。吸い込んで遊ぶためのヘリウムガスのボン
ベには酸素が混ぜてある(『モヤモヤさまぁ~ず2』で飛行船用のヘリ
ウムガスを吸って遊んでいたが、あれは危険である。まぁおそらく子供
用のおもちゃだから酸素を含むタイプのものだった可能性は高いが、
とにかく用途以外の使用は危険である)。
ヘリウムはいわゆる『希ガス』に含まれる物質で、常温では気体で単
原子で存在する。
一般的に原子は核子(陽子と中性子)を中心に構成される原子核とそ
の周りを回っている電子で構成されている。原子核(陽子)と電子の電
荷はそれぞれ打ち消しあい、全体として原子の電荷は中性である。
電子の回る軌道を電子殻という。この電子殻は内側から2個(K殻)、
8個(L殻)、18個(M殻)、...、の電子を収納可能である。
電子は、基本的に量子数の小さい電子殻から順に入ることになってい
る。いちばん外側の電子殻の電子を最外殻電子といい、これが電子殻
に含むことができる電子の最大数である場合『閉殻』という。
この状態は化学的に非常に安定で、この状態として存在する原子が『
希ガス』である。
ヘリウムは原子番号2で2つの電子がK殻を埋めている状態で閉殻し
ている。ゆえにヘリウムは化学的に安定しており、人体への安全性が
高いのである。

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