最近は素人でもちょっと言葉がうまくしゃべれなかった相手に対し、すぐ
指摘する。
明らかにテレビ番組でのトークの影響だと思う。
しかし『青い鳥』で吃音の村内先生が一所懸命言葉を伝えようとしてい
るのを観て、吃音のハンディキャップを持っていらっしゃる方にとってこ
れは決して望ましい傾向ではないなと思った。
しかし、"芸人根性(?)"というのは恐ろしいもので、かく言うわたしも相
手が"噛む"と反射的にツッコんでしまう。
吃音のひとのことなんか考えたこともなかった。
わたしはいままで吃音の方とひとりだけ接点があった。
わたしが大学職員のとき、その方は研究室の助手をしていた。
顔と名前は一致しないが、ひょっとしたら会ったことがあるかもしれない。
研究室に電話をすると、なかなか声が聞こえない。あれっと思っている
と、そのうち「お、お、お、お...(その言葉が『お』であったかは正確な記
憶ではなく、いずれにせよ最初の一声からかなりひどくどもっていた。)」
という声が聞こえ、電話にはその先生がでたことが分かる。
その方の場合、吃音がひどいのは最初だけで、そのあとはわりとコミュ
ニケーションに不自由することはなかったが、いま考えると、あの先生に
とって電話にでるという本来それほど困難ではないことがさぞかしつらい
ことではなかったかと思う。
映画を観たことでその先生のことを思い出したが、その方も吃音というハ
ンディキャップを抱えながら村内先生とおなじように学生を指導している
と考えると、ひとを教えるのに大事なことは、話す言葉自体ではなく、その
中身なんだなとつくづく感じた。
あの先生はいまどうしていらっしゃるだろう?

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