パッキャオ戦でのデラ・ホーヤの動きの悪さについて、いちど増量し
た選手がウェイトを下げると脚が動かなくなる、いわゆる『レナード
現象』が起きたのだという説がかなり一般的になっている。
これはかつてシュガー・レイ・レナードがテリー・ノリスと闘うために
S・ミドルからS・ウェルターまで落としたときのことを表現しているの
だが、これは増量が主な要因というわけではなく、減量のきつい選
手に一般的に見られることのような気がする。
たとえばロイヤル小林と闘ったころのゴメスのフットワークは非常に
軽やかであったが、ピントール戦あたりではほとんど脚を使わず打
ち合っていた(それでも勝つのだからすごいが)。
フェザー級タイトルを獲ったころの西城正三はその華麗なフットワー
クから"ブレイザー(いなびかり)西城"と呼ばれていた。しかし、落城
したアントニオ・ゴメス戦のころにはそのフットワークは影を潜めてい
た。その間、西城の上体はふたまわりくらい大きくなった感じがした。
一般にウェイトが軽くなると、その分スピードが増すと信じられている
が、ビルド・アップすれば当然ベスト・ウェイトも上がるわけで、それ以
下に落とした場合、まず影響が出るのがフットワークということになる
のじゃないだろうか?

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