現在ロサンゼルス・ドジャースに所属するグレッグ・マダックスが引退を
表明した。大リーグには珍しい技巧派の名投手で、通算成績は355勝
227敗、防御率3.16であった。
マダックスというと"マダックスゾーン"の話が有名である。マダックスは
コントロールがよいという先入観が球審に働くせいで、彼の投げるとき
はストライクゾーンが広くなるというまことしやかなうわさであるが真偽
のほどは謎である。
三振をとる投手を賞賛するメディアに対して「27奪三振で完封と27球
でのゲームのどっちの方がいいかって? 27球の方がいいに決まって
いる。」と答えたのはいかにも彼らしいエピソードだ。わたしにもおなじよ
うな経験がある。かつて日本ハムの西崎幸広投手と近鉄の阿波野秀幸
投手が新人王を争ったとき、「勝率より奪三振数を重視するなんてクソ
だ!」と憤ったことがある。技巧派投手にはだれにも三振がとれない、直
球勝負ができないかわりに技巧派としてのプライドがあるのだ。
大リーグから偉大な技巧派がまたひとり去っていった。個人的にはなんと
も寂しい限りである。

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