『善意』と『悪意』という言葉は、法律用語では特別な意味があるとい
うのをご存知だろうか?
『善意』とは、「ある特定の事情を知らない」ということで、逆に『悪意』
はそれを知っているということである。
むかし鈴木善幸元首相が『共和』汚職事件に絡んだ献金疑惑で国会
に参考人として出席し、「善意の保管者として預かった」などと釈明し
たことがあった。おそらく元首相はその意味で使ったのだろうが、一般
的にはあまり知られていない使い方なので、彼の意図とはちがった解
釈をされ、「善意とはどういうことだ!」と憤ったひとも当時おおぜいい
たようだ。
民法でも善意と悪意で取り扱いがちがってくるものはけっこう多い。
例えば所有権の取得時効(簡単に言うと、そのものの所有者と認めら
れるために必要な占有の期間)は善意の場合10年、悪意の場合20
年と決められている。
他にも『果実』というのも特殊な用語だ。「元物(収益を発生する元にな
る物)から生じる収益」のことで、例えば『賃貸用マンションの賃料』な
んてのも果実(法定果実)である。
なんてことをむかしはまじめに勉強したもんだ。いまやなんの役にも立
っていないが。

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