以前、『特殊相対性理論』についてやや強引な解説をしたことがある。
そのときは「相対的に光速に近い物体に流れる時間は遅くなる」とい
う結論で終わっていたと思うが、この理論の最終的な帰結はこの式だ
ろう。
この式の表していることとは「質量とエネルギーは等価である」という
ことである。この結論に至るまでの理論についてはとてもわたしに説
明できることではない。なのでこの式の持つ意味だけ説明してみよう
と思う。
たとえば原子力発電で持ちられるウランの核分裂反応を例にとると、
核分裂を起こしやすいウラン235(235は質量数)に中性子を1つ吸
収させるとウラン原子は2つ以上の原子核と高速中性子に分裂する。
例えば、
235U + n → 95Y + 139I + 2n
このように右辺と左辺の核子数は等しい。しかし、実際の原子核の質
量は一般に陽子と中性子の質量の総和よりも小さい。この質量差を質
量欠損と呼ぶ。
では、この失われた質量はどこへ行ってしまったのか?
そう、エネルギーに代わったのである。
アインシュタインは独自の理論構成のもとにこの数式を導き出し、やが
てそれは実験によって正しいことが証明されるのである。
しかしこの理論が実証されたために原子爆弾という恐ろしい兵器が開
発されてしまったわけである。
科学の進歩とはときに"負の遺産"を生み出すものである。

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