この歌は1970年に左 卜全(ひだり ぼくぜん)という当時75歳だった
俳優と、劇団ひまわりの子役で構成された『ひまわりキティーズ』という
バックコーラスによって唄われた曲である。
この曲を漠然と聴いただけではなんのことだかまったくわからない。し
かし、当時の時代背景を考えると、実はとても深い内容の歌詞である
ことがわかる。
この曲の1、2、3番で言葉が入れ替わっている箇所がある。
1番では『ゲバゲバ』、2番では『ジコジコ』、3番では『ストスト』となる。
『ゲバゲバ』とは『ゲバルト』のことだと推測される。この言葉自体、いま
ではほとんど使われなくなったが、簡単に言えば"革命のための武力
闘争"である。当時は学生運動真っ盛りで、派閥同士の対立、あるいは
内ゲバなどが急増していた時期であった。
当時の学生にはそれをやる意味があったであろう。しかし老人や子供
にとってそれはまったく理解できない行動であった。
『ジコジコ』は交通事故のことだろう。皮肉にもこの年交通事故による死
者の数はいまにさかのぼって史上最高を記録する。
近年、"スローライフ"が脚光を浴びているが、この当時はまったく逆の
価値観が世の中を支配していた。なにをするにもせかされているような、
そんな時代背景が交通事故の急増という不幸な結果をもたらしたのだ
ろう。
そして『ストスト』はストライキのことだろう。経済優先、企業利益優先の
社会のなか、この時代の労働組合はストをやる余力があった。これも老
人や子供にとってはわけもわからず交通の便が奪われる理解できない
ものであっただろう。
ちなみに左卜全氏はこの曲を発売した年の翌年に亡くなっている。

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